070-3410-5120

〒920-0995 石川県金沢市新竪町3丁目52-1

ブログ

歩くのも困難な腰痛でお困りの80代男性の症例

当院で施術を受けられて良くなられた方の症例です。
腰痛の改善例です。
腰痛にお困りの方は参考にしていただければ幸いです。

○来院された方:80代男性 
○主な症状:腰痛・右膝痛 歩行困難

来院までの経緯

この方は、2年前にリウマチ性多発筋痛症を発症し約2年間ステロイド治療をされていました。採血で炎症の数値は正常化するも、それ以降調子が悪くなり、咳をするたびに腰痛を認めていました。調子が悪い中、2ヶ月前から腰の痛みがさらに増強。病院の整形外科を受診し、レントゲン検査で変形性腰椎症・右変形性膝関節症と診断されました。右膝はジンジン痛く、ステロイド注射と痛み止めを処方され少しは楽になったようですが、起き上がり動作と歩行時に腰痛が強く、夜間トイレへ行くのに大変苦労されている様子でした。病院でマッサージやリハビリを受けていましたが痛みは変わらなかったと話されていました。

来院時のお悩み

  • 腰痛
  • 右膝痛
  • 起き上がり動作で腰に強い痛みが出る
  • 歩行時も腰痛で1人で外出できない

起き上がり動作と歩行時に腰痛を強く認めており、寝ていても背中がパンパンになり痛みに悩まされている状態でした。また朝の洗面でも腰の痛みで5分も立っていられず、洗顔やうがいなどで前かがみになることもできませんでした。初回来院時は1人で歩くことも困難で、娘さんに付き添われて来院されました。

来院時のご本人の希望は

  • 腰の痛みが少しでも和らいで欲しい
  • 1人で歩けるようになりたい
  • 1人で外出できるようになりたい

との事でした。

初回来院時の体の状態

背中は円背で、立位・歩行ともに前かがみの姿勢になっていました。首の伸展制限も強く、仰向けに寝てもらう際にも枕をかなり高く補高しなければなりませんでした。仰向けで寝ている姿勢では、股関節・膝関節が屈曲し、足を伸ばしてまっすぐに寝ることはできません。来院時は痛みが強く、詳しく検査をすることは困難だったため、すぐに施術に入りました。

施術経過

初回

初回の施術では、からだ全体が左側へ偏った流れや動きがみられ、それが均質になるように施術を行いました。その他にも左手関節を支点とした左上肢全体の制限や、頭蓋硬膜に対してアプローチを行いました。施術前は機能的な体の中心軸がずれていましたが、施術終了時には正常なまっすぐな状態へと変化しました。

次回は3日後に再診予定としました。

2回目

2回目来院時には、腰の痛みは変わっていませんでしたが、「膝は今の所大丈夫」と話してくださいました。2回目の施術も前回と同様、体が動きたがっている楽な方へと、組織をリリースしていきました。以前階段から転落し尻餅をついた際に、尾骨骨折をしており、仙骨と尾骨の間の仙尾関節や、右腹部をカウンターストレインという技法で緩めていきました。

次回は1週間後に再診予定としました。

3回目

3回目来院時には、「少しは良くなっている。でも朝起きるときはまだちょっと痛い」と感想を話されました。施術は左肩、頭、仙尾関節、自律神経の交感神経節など、全身・全体を見て進めていきました。

次回は1週間後に再診予定としました。

4回目

4回目来院時には、「だいぶ体が動くようになった。たまにアイタタタ・・・という時はある」と痛みは随分軽減してきました。起き上がり動作ではまだ痛みがありますが、歩行時の痛みは消失していました。洗面動作も少しはできるようになっています。「右膝はたまにピリっときたなと思うことがあるが、ガンコなことはない」と、この頃から全体的に痛みは改善傾向です。

次回は10日後に再診予定としました。

5回目

5回目来院時には、「起き上がる時にアイタタタ・・・となるが、洗面動作はできるようになった。右膝はたま〜にピリッとくる」といった状態でした。この頃には、初回来院時より痛みの程度は半分以下になっています。引き続き全体への施術を続けていきました。

次回の再診は2週間後の予定としました。
この頃から施術は2週間に1回の頻度に間隔を延ばして継続していきました。

6回目

6回目来院時には、「調子はだんだん良い。今はスッと立てるし洗面動作も良くなってきた。右膝はたまにピリッとくるが大したことはない」と随分良くなり、ご本人も改善を実感できている様子でした。

次回の再診は3週間後とし、さらに施術の頻度を空けていきました。

7回目

この頃には、「今までは痛み止めを飲んでいたが、今は全然飲んでいない。」と痛み止めのお薬を飲む必要もない状態にまで改善しています。床から立ち上がる時にはまだ痛みを認めているようでしたが、それ以外では特に問題なく日常生活を送れるようになりました。

引き続き3週間に1回の施術を継続していきました。

8回目

8回目来院時には、「痛みはない。朝の起床時にちょっとあるが大したことない。」と話されかなり改善しています。この方は腰痛が強くなる前まで、朝の見守り隊のボランティアをしていましたが、来院時にはできる状態ではなく、お休みされていました。今はそれも再開し、「朝の見守り隊は、今までふらついてやめないといけないかと思っていたが、今は1時間立っていても大丈夫。でかい進歩や!」と喜んでいただけました。痛みもなく体も元気になってきたのを実感して、施術を受けるのはもう少し続けていきたいと、3週間に1回の頻度で続けていきました。

9回目〜11回目

この頃も見守り隊は問題なくできており、「おかげさまで痛みはありません。寒くなってくると朝起きる時だけちょっと痛いなぁと感じることがあるが、日常生活は問題ない」と話してくださいました。来院するたびに「調子いい」と話していただき、11回目が終了した際に、「これで一旦様子を見ようと思います」と一旦施術は卒業されました。

院長より

来院時には腰の痛みで1人で歩くのもままならず、動作も非常に緩慢だった状態からすっかり良くなられ、朝の見守り隊にも復帰できて、社会活動への参加もできるようになり本当に嬉しく思います。来院時にはかなり痛みが強く、また年齢も80代後半であったことから、順調にしっかり回復してくれるだろうかと、やや心配な気持ちもありましたが、オステオパシーの施術によりとても順調に改善していただくことができました。

当院がある場所はもともと私の祖父と曽祖父が内科医院を営んでいました。実はこの方は、昔腰が痛くなった時、生前祖父が現役だった頃に腰に注射を打ってもらっていたことがあるとお話ししてくださいました。それが今、祖父の孫である自分が、同じ方の同じ腰痛を世代を超えてサポートできたことはとても感慨深く、とても嬉しく思いました。

腰痛でお困りの方は腰痛について詳しく書いたページも参考にしてください。