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息苦しさ・喉の異物感・飲み込みにくさ・胃と背中の違和感・右鎖骨部の痛みで悩む30代女性の症例

当院で施術を受けられて良くなられた方の症例です。
今回は息苦しさ、喉の異物感、飲み込みにくさ、胃と背中の不快感、右鎖骨部痛など、様々な症状にお困りの方の改善例です。
同じような症状でお悩みの方は参考にしていただければ幸いです。

○来院された方:30代女性 
○主な症状:息苦しさ・喉の異物感・飲み込みにくさ・胃と背中の不快感・右鎖骨部痛

来院までの経緯

10年前、2人目のお子さんを出産後に体のだるさを感じ、医療機関を受診。検査をするも特に異常はなく、治療する必要はないと言われていました。その後、喉の異物感を感じて耳鼻咽喉科を受診。内視鏡検査をするも異常はなく、ヒステリー球と診断され漢方薬を処方されていました。漢方薬を服用しても大きく改善はせず、次第に胃の不快感・ゲップ・食べるとお腹が張って苦しくなるという症状が出現。今度は内科で内視鏡検査をするも異常なく、とてもきれいな状態でピロリ菌感染もないと診断されました。その際、心療内科の受診を勧められましたが、ご本人は精神科の薬には強い抵抗感があり、受診はしていません。そのうち3人目のお子さんを出産後にパニック発作が発症。以後、乗り物などに乗ることが困難な状態に。そのような状態が長く中、コロナ感染時に内科で喘息ではなかと、気管支拡張の吸入薬を処方されました。しかし吸入薬を使用後に動悸・異常発汗・過呼吸になり救急車で搬送される。その後さらに状況は悪化し、緊張して頭部も背中も張って夜も不安に。ヨガや漢方薬、サプリなどで落ち付けようとしているが、過呼吸が続いています。ご自身で自律神経の乱れが原因ではないかと考え、インターネットの検索で当院を見つけてご連絡をいただきました。

来院時のお悩み

○息苦しさ
○喉の異物感
○飲み込みにくさ
○胃と背中の不快感
○右肩甲骨〜鎖骨部痛

来院時はたくさんの症状を抱えてとてもお困りの様子でした。パニック発作の時は電車や車には乗れず、発作が起きそうな感覚や、起きたらどうしようという不安感からも、乗り物に乗ることは困難な状況でした。また、外出時も呼吸苦・背中から首の張り・胃の不快感から、早く帰りたい気持ちになってしまう。子どもの行事などに出席する際は、その症状が出ないようにと思うと余計に緊張してしまう。歯科はベッドの空間が閉鎖的に感じてしまう為、不安で受診できず。今後何か予定があっても行けるのか・・・と不安に感じておられました。

来院時のご本人の希望は

○呼吸が楽にできる
○普通に外出できるようになる
○普通に食事ができるようになる
○普通に旅行ができるようになる

とのことで、とにかく普通に日常生活を送りたいと話されました。

来院時の体の状態

来院時、呼吸のしにくさ・背中の張り・胃の不快感は常に感じている状態でした。右胸鎖関節から肘関節にかけて硬さや、頭蓋の硬さも見られました。

施術経過

初回

初回来院時は、偏った動きをしている頭蓋や、骨盤・内臓の膜のリリース、右上肢の硬さが改善するように施術を進めていきました。施術終了時には「あ、でもちょっと吸いやすいです」と少し息の吸いやすさを感じていたようです。

次回は5日後の再診予定予定としました。

2回目

前回施術後は、楽に過ごせて食後もお腹が張ることもなく過ごせています。しかし夜間に体のしんどさで目が覚めたり、翌日息苦しさや息切れ、胃の不快感、食後に喉のつまり、体の痛みなどありつつ、3日後には楽になるなど、体の状態はまだ大きく安定して改善している感じではありませんでした。施術では原始反射の残存が見られ、施術とともにセルフでのエクササイズを指導しました。終了時には鎖骨部の痛みは消失しています。

次回は1週間後の再診を提案しましたが、ご本人の希望で3日後に来院予定となりました。

3回目

3回目来院時には、初回〜2回目までの間よりも過呼吸はなく、常に息苦しい感じではなくなりつつあり、落ち着いてきています。食後のお腹の張りも続いていますが、引くのが早くなっているとお話しくださいました。体の辛さは家族を含めて他の人には言えないと、悩みはご自身の内にのみ抱えておられるようでした。

次回は1週間後の再診予定としました。

4回目

4回目来院時には、引き続き多少の息苦しさ、食後のお腹の張りによるしんどさがありますが、「前回よりマシになってきています。息苦しさはおさまる頻度が増えた感じ」と感想を話しています。この間パニックは1回だけ、息苦しさは2〜3日だけと、常にある状態からは少しずつ改善傾向にあるのを実感していただいています。

引き続き1週間後の施術を継続していきました。

5回目

5回目来院時、症状はそこまでではないが、寝る前に息苦しさを少し感じたり、睡眠中に何度か覚醒することがあります。また食後のお腹の張りは続いていました。食事は乳製品や小麦粉、FODMAPに含まれる食材は避けるようにして経過を見ていくように進めていきました。

少しずつ施術頻度の間隔を空けるようにして、次回は10日後の再診予定としました。

6回目

6回目来院時には、「ちょっと楽な気がする」と症状は来院前の半分程度に。息苦しさ、お腹の張りに続く不安感、喉の詰まり、パニック発作の頻度は少なくなっています。「前は車や買い物も息苦しさで辛く、食後は喉のつまり・不安感など出やすかったが、今はそういう気持ちになりにくく、メンタルも安定している。食後は100%お腹が張っていたがそれも軽くなっている。右鎖骨部や首が痛むこともあるが、程度は比較的マシ。以前は便秘がちだったが通院しだしてから便秘はない。」と感想を話してくださいました。乳製品をカットするようにしてから、さらにより良い方に推移していきました。

次回は2週間後の再診予定としました。

7〜13回目

この間は2週間に1回の頻度で治療を続けています。生理期間になると息苦しさや、お腹の不快感がありましたが、生理前や生理後以外は普通に過ごせています。パニック発作は、起きる前の前兆のような感じがありましたが、本人は「少し嫌かなぁ」という程度で済んでいます。寝つきも良く中途覚醒もありません。12回目終了時には随分改善し、一番気になっていた息苦しさも気にならないことが多く、たまに感じることがある程度で、症状のない日のことが多くなっています。

ここまで2週間に1回の施術を継続し、症状がなくなってきた13回目以降は、3週間に1回の施術を続けています。今でも症状が出ることがありますが、頻度はずっと少なく、程度も軽くなり、来院前よりも過ごしやすくなっています。現在も体調に合わせて、2週間または3週間に一回と、調節しながら通院を続けています。

院長より

この方は10年間もの間、様々な不調に悩まされ、内科・整形外科・脳神経外科・耳鼻咽喉科など、心療内科以外の思いつく限りの医療機関を受診されていました。それでも体調は改善せず、当院にご来院ただきました。その間、ここでは書ききれないような様々な症状に悩まされていました。ご家族や他の人に相談することもできず、とても辛かったことと思います。10年間も悩み我慢してきた症状が、オステオパシーの施術によって改善され本当に嬉しく思います。同じような症状や、家族にも相談できず困っている方、症状が理解されずお悩みの方は参考にしてください。

自律神経の乱れでお悩みの方は自律神経失調症について書いたページも参考にしてください。