070-3410-5120

〒920-0995 石川県金沢市新竪町3丁目52-1

ブログ

10年間続いた顎の痛み。食事のたびに痛みを感じていた40代女性の症例

来院までの経緯

今回ご紹介するのは、約10年間にわたり左顎の痛みに悩まれていた40代女性の症例です。

顎の痛みが始まったのは約10年前。それ以来、口を開けるときや食事の際に痛みを感じる状態が続いていました。

2年ほど前には、ひどい頭痛のため内科を受診し、MRI検査を受けた際に顎関節症を指摘されたそうです。

これまでに歯科や口腔外科での治療も受けてこられましたが、顎の痛みは長く続いていました。

来院時のお悩み

特につらかったのは、毎日の食事でした。

口を開けるときだけでなく、食べ物を噛む際にも痛みがあり、お肉などの噛み応えのあるものは食べにくい状態でした。

毎回の食事で痛みを感じるため、食事そのものを楽しめなくなっていたといいます。

また、顎の痛みが強くなると、その後に頭痛が現れることもあり、ご本人にとって顎の痛みは、頭痛が起こる前触れのようにも感じられていました。

長年続いている痛みに加え、食事という楽しみなはずの時間が負担になっていることも、大きなお悩みの一つでした。

施術の経過

1回目の施術

初回は、顎の状態だけでなく、頭蓋から体幹、骨盤にかけて身体全体を確認しました。

オステオパシーでは、症状のある場所だけに注目するのではなく、身体の各部がどのような状態にあるのかを丁寧に評価していきます。

この日は、頭蓋領域や頭蓋硬膜に加え、左側の腹部を中心とした内臓周囲の組織や、左腎臓周囲の筋膜などに対して施術を行いました。

施術後には、立ったときの身体のバランスに大きな変化が見られ、顎の痛みも軽減していました。

2回目の施術(1週間後)

1週間後に来院された際には、

「顎はだんだん良くなってきて、口も開けられるようになってきました」

とお話しくださいました。

10年間続いていた症状に、少しずつ変化が現れ始めていました。

この日は、腹部や胸郭を構成する膜組織を中心に、左足関節にも施術を行いました。

顎の症状であっても、必ずしも顎そのものに施術を集中させるわけではありません。その日の身体の状態を確認しながら、必要と考えられる場所にアプローチしていきます。

3回目の施術(さらに1週間後)

3回目の来院時には、食事はほとんど問題なくできるようになっていました。

これまで毎回の食事で痛みを感じていたことを考えると、日常生活の中でも大きな変化が見られていました。

ただし、痛みが残っていないかを確かめようとして口を大きく開けると、まだ痛みを感じる状態でした。

この日は、左肩関節や左腹部から骨盤にかけて施術を行いました。

施術後、口を開け閉めして確認していただいたところ、その動作では顎の痛みを感じなくなっていました。

4回目の施術(2週間後)

4回目は、前回から2週間空けての来院でした。

食事は問題なくできており、以前のような顎の痛みはほとんど気にならなくなっていました。

ただ、顎のあたりにはまだわずかな違和感が残っており、ご本人は、

「多少名残がある感じです」

と表現されていました。

強い痛みが続いていた頃とは異なり、日常生活での支障は大きく減っていましたが、身体の感覚としては完全に何も感じなくなったわけではないようでした。

5回目・6回目の施術(3週間後・4週間後)

その後は、身体の変化を確認しながら、来院間隔を少しずつ空けていきました。

5回目は3週間後、6回目は4週間後の来院です。

この頃には、顎の痛みについての訴えはなくなっていました。

一方で、左側の首から肩甲骨付近にかけて、やや疲れやすさを感じることがありました。

顎の症状が落ち着いた後も、身体全体の状態を確認しながら、残っている負担や疲れやすさに目を向けて施術を続けました。

食事を楽しめる日常へ

今回、特に大きな変化が見られたのは、食事の際の痛みでした。

初回来院時には、食べ物を噛むたびに顎が痛み、お肉などを食べることにも不自由を感じていました。それが3回目の来院時には、食事をほとんど問題なくできる状態となり、4回目以降もその状態が続いていました。

顎の痛みが軽減したことはもちろんですが、毎日の食事が以前ほど負担にならなくなったことも、この方にとって大切な変化だったと思います。

院長より

10年という長い期間、顎の痛みを抱えてこられた方でしたが、今回は比較的早い段階から症状に変化が見られたことが印象に残っています。

特に、毎回の食事で痛みを感じ、食事を楽しめなくなっていたというお話は、日常生活への影響の大きさを感じさせるものでした。

今回の施術では、顎そのものだけでなく、頭蓋や腹部、胸郭、骨盤、肩関節など、さまざまな場所にアプローチしました。

もちろん、今回の経過だけで、どの組織が痛みの原因だったのか、あるいは特定の施術がどのように作用したのかを断定することはできません。

それでも、顎から離れた場所も含めて身体全体を丁寧に評価し、そのときの身体の状態に合わせて施術を進めたことで、良い経過が見られた症例でした。

オステオパシーでは、痛みのある場所だけを切り離して考えるのではなく、身体を一つのまとまりとして捉えることを大切にしています。

症状が長く続いている場合でも、これまでとは異なる視点から身体を見つめ直すことで、新たな変化につながることがあります。

これからも、無理のない施術を心がけ、お一人おひとりの身体の状態に耳を傾けていくことを大切にしていきたいと思います。

顎関節症の症状や、当院でのオステオパシー施術については、こちらのページでも詳しくご紹介しています。


※本記事は、当院で施術を受けられた方の経過をご紹介するものです。施術後の変化には個人差があり、同様の症状に対して同じ結果が得られることを保証するものではありません。また、顎関節症にはさまざまな病態があり、歯科・口腔外科などでの診断や治療が必要な場合があります。